要点

筑波大学の吉田光男准教授と村上智大氏らは8月27日、Steamにおけるパブリッシャーの価格設定に関する研究結果を発表しました。2023年8月から9月にかけて収集された268社、7,375タイトルのデータを分析し、実際の地域別価格がSteamの自動推奨価格ツールからどのように乖離しているかを調査しました。

研究では、パブリッシャーの価格設定に4つの明確なパターンがあることが特定されました。推奨価格に忠実な「ベンチマーク追従型」、小幅な修正を加える「調整型」、ブラジルやインドなどの地域で推奨価格を上回ることが多い「新興国プレミアム型」、そしてタイトルや市場間で価格のばらつきが大きい「高分散ポートフォリオ型」です。

分析の結果、大手ゲーム会社は「高分散ポートフォリオ型」に分類される傾向が強く、特定された29社の大手パブリッシャーのうち11社がこのアプローチを採用していました。研究ではこの傾向を指摘しつつも、企業規模と価格戦略の間に直接的な因果関係が確立されたわけではないと明記しています。

研究者らは、フランス、イギリス、日本、韓国は概ね推奨価格に沿っている一方、ブラジルやインドなどの新興市場では推奨価格を上回るケースが多いと指摘しました。本研究は、3月のSteamの価格変換ツール更新前のデータを反映したものであり、販売実績やプロモーション割引は考慮されていないことを強調しています。

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